Taichi Kaminogoya

うるう

小林賢太郎さんの作品は、楽しくて好きなので映像でよく観るけれど、舞台で観る機会はこれまでなかった。運良く「うるう」のチケットを入手できたので、神奈川芸術劇場に行ってきた。

神奈川芸術劇場へは電車で。新型肺炎に関するニュースの影響で、なんとなく電車での長距離移動には抵抗があったけど、横浜からみなとみらい線で日本大通り駅まで行けば、少し足を伸ばして中華街まで行ける。ちょうど今使っているものより、もう少し小さい蒸し器を追加したかったので、照宝にも立ち寄った。中華街はとても人が少なかった。

神奈川芸術劇場のエントランスは高い吹き抜けになっている

照宝から神奈川芸術劇場までは、歩いてすぐ。NHK の横浜放送局と併設で、近頃は朝の連続テレビ小説「スカーレット」や、大河ドラマ「麒麟がくる」を楽しみにしているので、ポスターを見かけてテンションが上がる。劇場には少し早めに到着したが、当日券も出ていたようで、わりと人が多かった。

演劇作品「うるう」は、その作品名にからも、閏年に公演される。小林賢太郎さんの作品らしく、言葉をうまくあつかったり、お話もセットも細かところまで丁寧に仕掛けられていて、そしてなにより楽しい。小林さんのソロプロジェクト、ポツネンとは違って物語としてのまとまりが印象的だった。楽しいし、少し悲しさも。映像化はされない (絵本化はされている) ようなので、ネタバレになるような感想は控えるが、とても満ち足りた時間だった。できれば4年後も劇場で観たい。


閏年は英語だと leap year で、飛躍の年という意味。語源は2月が1日多いので、3月以降、通常の日と曜日の組み合わせより、曜日がひとつ進むから。1日増えるじゃなくて、そのあとの曜日がひとつ予定より前に進むところに語源があるのは、なんとなく前向きで好印象だ。